第4章・第16話「フラッシュバック」


ギン(十文字の元上司)「そ、そんな、バカな…壊れているんじゃ…??」
ナレーション「自分のPTで作った測定器なのにそんなことを言っていいのだろうかと十文字は一瞬思ったが、ギン同様、目を疑った。」
十文字「旦那様がWP18000ですが、それよりもはるかに超えています…ましてタマさんのSPではこんなWP値を出すのは困難です…!」
風船猫・タマ「さっきから何話してるの?」
ナレーション「胡散臭そうな表情でタマは2人に聞いたが聞こえないようだ。仕方がないので傍にいるレスとサンダーに聞こうとした。」
風船猫・タマ「ねえ?どういう意味なの?」
透明猫・レス「…。」
効果音「ズオオオオ…」


ナレーション「一方、風猫の村では一人の客が来ていた。それはタマも良く知っている人物だった。」
風猫の長老「こんな遠くからわざわざ…30年ぶりになりますかの…」
シグレ(シャーマン)「風猫の長老…ご無沙汰しておりました…タマが大変お世話になっております…そちらに伺おうかどうかかなり迷ったのですが…どうしても話をしておきたいことがありまして…」
ナレーション「風船猫の村のシャーマン・シグレは背筋をまっすぐ伸ばして長老の前に座っていた。風猫の村の長老とは旧知の仲であり、かつて魔法を共に学んだ同志でもあった。」
シグレ(シャーマン)「長老、3日ほど前にあった『あの事件』のことですが…」
風猫の長老「ああ、若者が一人何者かに殺された事件ですか…それが何か…」
シグレ(シャーマン)「実は…」

透明猫・レス「…」
ナレーション「レス、どうしたの?」


ナレーション「レスは測定器を見て戸惑っているギンたちの前で立ち尽くしていた。今、レスの脳裏にはある光景が映っていた。」
効果音「ゴゴゴゴゴゴオオオ…」
ナレーション「いったい何処なのか分からない。砂煙が辺りを隠している。レスが目を凝らしてみると2つの影が見えた。もっとそれをはっきり見るためにレスは神経を集中させた。」
風船猫・タマ「…!…?!」
ソレイユ「…!!」
ナレーション「タマとソレイユが対峙している。お互い何か叫んでいるが、聞き取れない。その時だった。再び、砂煙が2人を隠したのだ。」
効果音「ドオオオオオーーーーン!!」
ナレーション「ものすごく大きな爆音がレスの耳を貫いた。地震を思わせるほどの振動だった。何かがジグザグにこちらに向かっている。」

効果音「ズザ、ズザザ、ズザザザ、ズザザザザ…」
透明猫・レス「!!」
ナレーション「何者かが風圧で砂煙を吹き飛ばした。レスの目の前に現れたのは、タマだった。手にはさっき見たスピリッツ・バズーカーとは別のものだった。もっと大きな武器だった。」
風船猫・タマ「うああああ!!………!!!」
ナレーション「タマは絶叫の後、技の名前らしきものを叫んでいた。その瞬間、辺りは白い閃光に覆われた。」
効果音「ビカッ!!ドオオオオーーーーーン!!」


雷猫・サンダー「おい、レス!レス、どうしたんだよ!?」
透明猫・レス「はっ!」

ナレーション「サンダーは必死にレスの肩をつかんで呼びかけていた。ようやく気付いたレスは辺りを見回したがタマが居ないことに気が付いた。」
透明猫・レス「…十文字さん、タマは…?」
十文字「タマさんですか…さっきしがた山を降りるって言ってここを出て行きましたが…。」
透明猫・レス「なんだって!!」
ナレーション「十文字の言葉にレスは顔面蒼白になった。レスの形相に十文字はひいてしまった。」
雷猫・サンダー「何があったんだよ!?レス!」
効果音「ダダダダッ!」
雷猫・サンダー「レス!!」

ナレーション「レスは必死にタマの後を追っていた。タマは今夜、ソレイユと対決するためにあの遺跡に行く。レスはそれを必死に阻止しようとしていた。」
透明猫・レス「…行っちゃ、行っちゃだめだ!!タマ!!」
効果音「ゴゴゴゴゴゴゴ…」


風猫の長老「その事件で何か思い当たる節があるのですか…?」
ナレーション「長老の言葉にシグレは一瞬、うつむいた。そして、苦痛にゆがんだ顔で長老のほうを見据えた。」
シグレ(シャーマン)「思い当たるも何も…このような事件を招いたのは私たちの責任です…」
風猫の長老「…??」
シグレ(シャーマン)「話さなければならないときが来てしまったようです…我が村に伝わる『忌まわしき腕輪』の話を…!!」
効果音「ビュウウウウウ…」

ナレーション「タマは例の遺跡にいた。辺りはすっかり暗くなっていた。タマは息を切らせながら、辺りを見回していた。」
風船猫・タマ「…ど、どこだ…ソレイユ…!!僕はここにいる!!」
効果音「ビュウウウウ…ウウウウ…」
ナレーション「タマの周りには砂煙が舞い上がっていた。その中から2つの影が現れた。一人はソレイユ、そしてもう一人は…」
ソレイユ「よく来たな、タマ…さあ、お前の友達が来たぞ…歓迎の挨拶をしようか…」
ナレーション「ソレイユの後ろから何者かがタマの前に歩み寄った。それはソレイユによって洗脳された雪猫・ケインだった。うつろな目をしたケインはタマを凝視していた。」
風船猫・タマ「ケ、ケイン!!」


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