第1章・第3話「青い髪の天使」

ナレーション「変身した人志は、青い髪の少女と対峙していた。少女はこっちをにらみつけるように仁王立ちしていた。」
テンコ「…」
天地の戦士「おい?何とか言えよ!」
テンコ「…」
効果音「ギリギリギリ…」
ナレーション「少女は人志の言葉に返答することもなく、弓を引き始めた。少女の意思に呼応するかのように矢が震えていた。」
天地の戦士「!!」
効果音「ビョン!」
天地の戦士「うわっ!」


悪魔・ルビ「なんだあの矢は…まったく見えなかったぜ、この俺の動体視力でも」
天使・エル「…」
天地の戦士「エル、お前、さっきからおかしいぞ?どうしたんだよ?」
ナレーション「少女の矢の攻撃に戸惑っている人志はエルに声を掛けたが、エルの様子もおかしかった。話しかけてもなんだか歯切れが悪い。」
天使・エル「あの子、どこかで見たことがあるのですが…」
天地の戦士「…?!」
天使・エル「思い出せないんです…ここまで出ているのに…」


テンコ「さっきから何ぐずぐずしているの?!逃げないのなら撃つわよ!」
天地の戦士「くっ!」
ナレーション「少女はひるむことなく人志に矢を向けていた。人志が観念したように目を伏せたその時だった。のんびりした声が人志の耳に飛び込んできた。」

小原昇矢「おかしいなぁ…典子くん、何処行ったんだろう?!」
悪魔・ルビ「まずい!さっきCDの店であった人だ!」
天地の戦士「なんだって!?」
悪魔・ルビ「早くもとの姿にもどれ!」
ナレーション「人志は慌てて時計の竜頭を押した。人志は変身の反動で腰が抜けそうになったが、よろよろになりながら陰に隠れた。」
間 人志「うう…」


ナレーション「人志が情けない声を上げていると、向こうからもうひとり誰かがやってきた。セーラー服にカチューシャをしている少女だった。」
小原昇矢「典子くん、何処行ってたんだい?探したよ」
ナレーション「ピンクの髪の青年がニコニコしながらその少女に近づくと、彼女は急にプリプリと怒り出した。」
天野典子「探していたのはこっちですよ!あまりその頭で街をうろつかないでください!」
小原昇矢「そうは言っても、もともとこういう色だから…典子くんも茶色にしないで…」
天野典子「大きなお世話ですよ!」

ナレーション「おっとりした青年の言動に苛立つように少女はふくれっつらをして彼の元を離れた。その様子を人志たちは隠れてみていた。」
悪魔・ルビ「なんだ、ありゃあ?」
天使・エル「あの子は見たことないですね」
悪魔・ルビ「ひとし、知ってるか?」
間 人志「知ってるわけないだろ!」
ナレーション「人志は変身した時の疲れの影響で怒鳴るのすらだるかった。彼にとってあの派手な髪の青年が小原昇矢であろうがなかろうがどうでもよかった。しかし、この後、大変な事件に巻き込まれるとは知る由もなかった。」


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