あれは忘れもしない、十数年前の出来事であった。
ある雪の降る冬の休日、私は部活動に出かけた。その時、家族はどこかに出かけていた。
部活が終わり、家に帰ったその時、重大なことに気が付いた。
『…鍵を落とした』
その時、私はかなり錯乱し、家になんとしても入ろうと常識では考えられないことをして鍵を開けようとしたり、便所に通じる戸を壊してでも入ろうととんでもないことまで考えていた(当時の家は便所が玄関の横にあった。)
1時間ぐらい立ち往生している私を近所の人が見つけ、私は訳を話し、家族が帰ってくるまで待つ羽目になった…。
家族が帰ってきたとき、玄関の前は散々な有り様だったので、家族は真っ青になり私を探していたそうだ…。
忘れたくても思い出してしまう私のとんでもない実話である。